2025/02/19
アメリカでは、Z世代を中心とした若年層の投資家が、従来の投資手法から代替資産への移行を進めています。投資や資産形成の考え方に新たな流れが生まれています。
特にNFT（Non-Fungible Token）を含むデジタル資産や収集品への関心が高まっており、従来の株式や債券とは異なる選択肢が投資ポートフォリオに加えられています。この背景には、デジタルネイティブであるZ世代が新しいプラットフォームや技術への適応力を持ち、それを資産形成に活用している点が挙げられます。例えば、人気アーティストのデジタルアートをNFT形式で購入することで、金融リターンを追求しながら自身の価値観や趣味を反映させる投資方法が注目を集めています。
また、SNSやオンラインコミュニティを活用して投資情報を共有する動きも顕著です。特定のNFTプロジェクトやコレクションに対する関心が広がり、市場価値が上昇するケースもあります。こうした代替資産への投資は、市場変動に対する新たな安定性や成長機会を模索する手段として評価され、若年層の投資家が伝統的な株式市場から距離を置きつつも、次世代のマーケットに目を向ける姿勢が全体の投資トレンドに影響を与えています。
日本では、家計の金融資産が過去最高の約2,199兆円に達しながらも、その大半が現金や預金として保有されています。
長年の超低金利環境や、投資教育の不足により、多くの人々がリスクを避ける選択をしてきました。しかし、2024年に開始された新しいNISA制度によって、投資環境は大きく変化しつつあります。この新NISAは非課税枠が拡大されたため、個人投資家が長期的な資産形成を目指しやすい制度設計となっています。若い世代を中心に投資信託やETFへの関心が高まり、投資初心者でも手軽に投資を始める土台が整いつつあります。
さらに、金融機関や証券会社が主催するオンラインセミナーや初学者向けのガイドラインが充実しており、投資に対する心理的なハードルが低下しています。少額から始める積立投資のメリットや、リスクを分散する基本的な投資戦略が普及しつつあり、初心者でも安心して資産形成を行えるようになりました。
日本では新興企業やスタートアップの成長が著しく、特にAIやグリーンテクノロジー分野への投資が注目されています。このような分野での資産形成は、従来の現金・預金に依存する資産構成から脱却し、長期的な成長を見据えた多様なポートフォリオ構築を促進しています。
